セキセイインコ

セキセイインコ:オウム目・インコ科・セキセイインコ属

セキセイインコ(英名:Budgerigar) は、オウム目・インコ科・セキセイインコ属に分類される鳥。

オーストラリア原産の小型のインコで、ペットとして人気が高い。

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セキセイインコは成鳥の体長は18-23cmほどで、スズメより少し大きい。

野生個体の成鳥は頭部が黄色で、頭上から後頭部にかけて細かい黒の横しま模様が入るのが一般的。

品種は多く、色・模様等のバリエーションは5000品種以上もある。

わりと丈夫でもあるが、適温は20-30度で、特に雛や病鳥は30度に保っていた方がよい。

寿命は平均7-8年と言われるが、健康管理に気をつけると12-14年も生きる。

インコの管理についての情報

◆インコの管理◆

愛するインコの基本的飼育方法

●ゲージの選択


 1.金網が塗装や錆などないもの
 2.金網の接合部分が丈夫で綺麗に加工処理してある
 3.重さや構造・使い勝手の良いもの
 4.充分なスペースのあるもの(高さ・幅・奥行き)

●ゲージの場所


   1.日当たりが良い
 2.風通しが良い
 3.窓の隙間から風が入らない
 4.湿った環境ではない
 5.出入り口などストレスのかかる場所は避ける
 6.直射日光は当たらない
 7.寒暖の差がなく安定している
 8.エアコンなどの風が直接当たらない
 9.猫など外敵との接触を避けている
10.相性の悪い者同士の同居を避けている
11.静かで落ち着ける環境
12.ゲージの傍にナイロンや布・電気コード・洗剤・薬品・毒性植物を置かない 

●インコの餌


 1.穀物種子はなるべく殻付きを選ぶ
 2.着色料を使用しているものは避ける
 3.野菜は色の濃いものを農薬を洗い水気を切って与える
 4.ペレットは種類が豊富だが嗜好性が弱いので状況に応じて与える
 5.新しく着色されていないボレー粉やイカの甲を与える
 6.塩土はコーチング剤のないものを少しずつ与える
 7.野草はオオバコ・ハコベ・シロツメクサ・タンポポ・ナズナは食べられる
 8.アサガオ・スイセン・スギナ・チュウーリップ・クサノオウは毒性があり避ける
 9.人間用のおやつは与えない(特にチョコレートやアボガドは中毒を起こす)
10.カビの発生など保存状態の悪いものは与えない

小鳥がなりやすい病気

小鳥がなりやすい病気の主な種類とその特徴を把握しましょう

表示は▼病名 ▼主な原因など▼主な症状

毛引き症・自咬症

ストレス、アレルギー、皮膚の感染症や過度の乾燥、羽毛への付着物、皮膚への脂肪沈着など、さまざまな原因:自分の被毛をつついて引き抜いたり、傷つけたり、自虐的な行為をする。治りにくい病気のひとつ

疥癬症 :

トリヒゼンダニによる感染:くちばしや足の皮膚が白く乾燥。かゆいため患部を金網などにこすりつける

そのう炎

ふやけた食べ物などがそのうで腐敗して炎症を起こす :悪臭のあつものを吐く。下痢など

細菌性腸炎 :

細菌感染による腸粘膜の炎症:黄緑色の水っぽい下痢、食欲不振でやせる。寝ていることが多い

サーコウイルス症(PBFD)

サーコウイルスによる感染。若鳥に発生する:羽毛の変形、脱羽、下痢、食欲不振、免疫不全など

トリコモナス症

トリコモナス原虫による感染症。セキセイインコ、オカメインコ、文鳥のヒナ、幼鳥がかかりやすい:嘔吐、食欲不振、多飲、そのう炎、副鼻腔炎、結膜炎など、さまざまな症状を引き起こす

コクシジウム症

コクシジウム原虫による感染症。文鳥に多く見られる:下痢、未消化便、血便、食欲不振、元気消失など

ジアルジア症

ジアルジア原虫による感染症。セキセイインコの幼鳥に発生しやすい:淡黄緑色の粘性のフン、食欲不振、元気消失など

ヘキサミタ症

ヘキサミタ原虫による感染症。オカメインコに多く見られる:淡黄緑色の粘性のフン、食欲不振、元気消失など

ガンジダ症 :

真菌の一種であるガンジダによる感染症。ビタミンA不足、長期間の抗生物質投与。ヒナの場合は作りおきの挿し餌が原因になることも :そのう炎による嘔吐、腸炎による下痢、元気消失、羽毛を膨らませるなど

クラミジア症(オウム病) :

クラミジアという病原体による感染症。人畜共通感染症:鼻水、くしゃみ、下痢、食欲不振、元気消失など

甲状腺腫

エサのヨード不足:甲状腺の腫れ、呼吸困難など

卵詰まり

産卵過多、カルシウム・日光不足などによって卵管に卵が詰まってしまう:黒い粘性のフン、食欲不振、羽毛を膨らませるなど

卵管炎 :

産卵過多、細菌感染、セキセイインコ、オカメインコに多く見られる:食欲不振、腹部の膨張、前かがみになるなど不自然な姿勢になる

インコの病気についての情報

◆インコの病気◆

愛するインコの症状から病気の早期発見

鳥は本能的に病気を隠すので人のいない静かな場所で観察しましょう
鳥が羽を膨らます、眼を閉じたり、脚を止まり木から少し浮かせる等は
具合が悪い可能性があります。 健康のチェックには鳥の糞を確認しましょう。
色・水分も注意です。
ゲージや体の汚れ状態や定期的な体重測定も病気の早期発見につながります。


 1.結膜が赤くなる⇒気道炎
 2.涙目⇒気道炎

くちばし/ろう膜
   1.鼻水⇒気道炎
 2.くちばしの色が悪い⇒気道炎・腹水・肝炎
 3.くちばしの汚れや変形がある⇒疥癬
 4.口臭がある⇒消化管内異物
 5.止まり木や金網に擦る⇒気道炎・そのう炎・疥癬
 6.鼻孔の周辺が陥没している⇒気道炎
 7.鼻孔の周辺が脱羽や汚れがある⇒気道炎
 8.ヨダレが多い⇒消化管内異物
 9.ろう膜の色が変わった⇒精巣腫瘍

羽や羽毛
 1.頭の羽が汚れている⇒消化管内真菌症・そのう炎
 2.異常な羽が生えてきた⇒サーコウイルス感染症
 3.羽毛が折れたりよじれ・壊死がある⇒サーコウイルス感染症
 4.毛を抜く⇒ヘキサミタ・毛引き症・中毒
 5.全身が脱毛⇒サーコウイルス感染症
 6.頭部の脱毛⇒サーコウイルス感染症
 7.羽の色が変わった⇒肝炎・毛引き症
 8.羽が濡れたような状態⇒やけど 

脚や翼
 1.脚の裏が炎症している⇒やけど・肥満
 2.脚の関節が腫れている⇒痛風・脚気
 3.脚を引きずっている⇒痛風・脚気
 4.脚の色が悪い⇒気道炎・腹水・肝炎
 5.片脚を浮かせる⇒骨折
 6.左脚の跛行⇒卵巣腫瘍
 7.翼の向きが変だ⇒骨折
 8.両脚が大きく開いている⇒腱はずれ

胸部や腹部
 1.頸部の膨れ⇒そのう炎・食渋
 2.腹部が膨れる⇒内臓腫瘍・肝炎・腹水・卵づまり・卵管炎・卵性腹膜炎

皮膚・爪
 1.皮膚が黄色くなる⇒卵性腹膜炎
 2.爪が変形し伸び続ける⇒疥癬  

総排出腔
 1.赤い卵管がぶら下がっている⇒卵管脱
 2.お尻の羽が汚れている⇒胃腸炎・卵づまり・卵性腹膜炎

おしっこと糞
 1.大きな糞をする⇒卵管炎
 2.黄色いオシッコをする⇒肝炎・オウム病
 3.お尻に糞が垂れ下がっている⇒ジアルジア
 4.黒い下痢⇒消化管内真菌症
 5.血便⇒胃腸炎・消化管内異物・中毒
 6.水分の多い糞⇒そのう炎・消化管内異物・卵づまり・腹水・胃腸炎・肥満
 7.多尿⇒肝炎・中毒・痛風・ヘキサミタ
 8.食べた餌をそのまま排泄⇒消化管内異物・消化管内真菌症 

その他
 1.頻繁にあくびをする⇒そのう炎・気道炎
 2.足踏み⇒疥癬
 3.歩き方がおかしい⇒火傷
 4.居眠りが多い⇒胃腸炎・脚気・ジアルジア
 5.水を飲む量が増える⇒そのう炎・胃腸炎・卵づまり・肥満・腹水・肝炎
 6.痙攣⇒肝炎・卵づまり
 7.呼吸困難⇒トリコモナス・腹水・中毒
 8.呼吸に濁音が混じる⇒気道炎・トリコモナス
 9.体をかじる⇒自行症・トリコモナス
10.絶食する⇒消化管内異物
11.うずくまったり、ぐったりしている⇒卵づまり・腹水・火傷・熱中症
12.床で這いずる⇒脚気・腱はずれ 

 インコの季節ごとの対策についての情報

◆インコの季節ごとの対策◆

元々、南国生まれのインコは比較的暑さには強いですが
夏の猛暑や寒さ、湿気には充分注意が必要です。

●暑さ対策

1.室温は25~30度位、エアコンは除湿に設定
2.直接には冷気や風は当てないようにしましょう
3.ゲージは窓際に置かないで、風通しの良い場所に置く
4.窓を開けっぱなしの時は外敵侵入には注意が必要です
5.部屋は密閉にしないで風の通りを良くする
6.屋外やベランダでの飼育は風通し良く日陰のある場所が良い
7.夏は水や葉っぱ類は腐りやすいので1日に数回取り替える

●湿気対策

1.最適な湿度は50~60%です
2.梅雨など湿度が70%以上だと病気の原因になるカビが発生する
3.餌もカビや虫の被害から守る管理が必要です
4.餌入れ・水入れの容器の消毒は怠らない
5.屋外やベランダでの飼育は雨対策が必要です

●保温対策

1.梅雨時など寒暖の差があるときはゲージ内の温度管理が必要です
2.必要であれば、ヒーターなど保温器具を設置しましょう

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