ハムスターの飼育情報
エサの種類はいろいろ。特性を知ろう
ハムスターのエサは総合栄養食であるペレットをメインにします。
野生では植物と少しの昆虫を食べていますがペレットには動物性たんぱく質も適量含まれています。
そこに副食として野菜や種子類、動物性たんぱく質を加えます。
ペレットは栄養バランスに優れていますが副食を与えることで
ハムスターはそのときに必要な栄養素をみずから判断し食べることができます。
エサの量は1日当たり体重の5~10%を目安とします。
これはあくまで目安の数値。
そのときのハムスター体調や成長の具合によって違ってくるので食べ方をみて調整してあげましょう。
また主食と副食を同時に与えると好きなものしか食べず栄養のバランスが悪くなることがあります。
ペレットを先に与えるなどハムスターの好みに合わせて工夫してください。
エサを与えるのはハムスターが活動をはじめる夕方から夜。1日1回、
できるだけ毎日同じ時間にあげるようにします。
毎日のエサ
ペレット
ハムスターの主食となるエサ。必要な栄養素がバランスよく含まれています。
穀類
小鳥のエサやアワ穂など種子類の中でカロリーの高すぎない穀類は毎日与えられます。
野菜
野生での食料に近い大好物。あげてはいけない種類もあるので注意が必要です。
ときどきのエサ
動物性たんぱく質
ときどき与えるおやつとして専用チーズやミルワームなど。成長期や繁殖期には必須です。
油種子類
ヒマワリやカボチャの種など。栄養値の高い種子類はおやつとして使います。
果物
ハムスターの大好物。糖分が多く肥満の原因にもなるのでときどきおやつにします。
専用補助食
サプリメントや専用のおやつなど。
食欲のないときなど、補助的に使うことができます。
野草や牧草
ハムスター本来の食料に近く、食欲を促します。スキンシップの練習に使うのもおススメ。
毎日の主食にペレット
手軽で栄養バランスも優れた主食向き
ハムスターに必要なさまざまな食材を
固めたペレットは総合栄養食品として首足になるエサです。
これだけで億の栄養素をとることができ、
硬さがあるものなら歯の伸び過ぎをふせぐのにも役立ちます。
種類が多くそれぞれ大きさや硬さ、含まれる栄養バランスなどが違うので、
家おハムスターいはどれが向いているのかショップで相談、
自分でも成分表をきちんと確認して信頼できるものを選びましょう。
製造年や消費期限も要うチェックです。
湿気などで傷むのでまとめ買いはしないこと。
開封したら袋の空気をできるだけ抜いてしっかりチャックするか
密閉容器などに移して保管しましよう。
副食&おやつに。種子類
ミネラル豊富な穀類と高カロリーな油種子類
野生のハムスターが普段から多く食べているのが植物の種。
エサとして使われる種子類は大きく分けて「油種子類」と「穀類」とがあります。
このうち毎日の食事に与えられるのはアワやヒエ、麦などの穀類。
低脂肪でミネラル豊富、小粒なのでどんなハムスターにも食べやすく、
少量で栄養を得られます。
ハムスターの大好物なので食欲がないときや、
手に近づいてもらいたいときにも使うことが出来ます。
こうした穀類は小鳥用が多く市販されていて無農薬など
質の良いものもあるのでミックスタイプでも単独タイプでも
ハムスターの好みに合わせて使ってみましょう。
ペレットと合わせて与えるとこればかり
食べてしまうこともあるので与えるときに工夫してください。
穀つきえん麦
オーツ麦と呼ばれます。繊維質とミネラルが豊富です。
アワやヒエと比べると脂肪分は多め
小鳥のエサ
アワやヒエ、キビ、カナリーシードなどが配合されています。
コーン
乾燥させたトウモロコシ。カロリーが低く固めで日々のおやつにも適しています。
ヒマワリの種
ビタミンB、E、たんぱく質、カルシウムなど栄養豊富。カラを食べることも多いので無農薬を選ぶと安心です。
油種子類は与え過ぎに注意
低脂肪の穀類に対し、脂肪分が多く含まれるのが、
ヒマワリやカボチャの種、ナッツ類などの油種子類です。
高脂肪、高カロリーで、ビタミンやたんぱく質も豊富です。
カロリーが高いので食べ過ぎると
太り過ぎてしまうのでときどきおやつに。
なお、毎日の副食として向く穀類でも
低脂肪ではありますが炭水化物を多く含み、
与え過ぎるとカロリーを取り過ぎてしまうことになります。
ピスタチオ
カリウム、ビタミンB6、ミネラルが豊富。
カラを破ることで歯の伸び過ぎ防止にも役立ちます。
カボチャの種
たんぱく質、ビタミンE、ミネラルが豊富。
洗って乾燥させれば自家製も可能です。
大好きな野菜・果物類
毎日の食事い適量加えるといい
栄養だけでなく、水分補給にもなる野菜や果物。
中でも野菜や野草は自然下で食べている植物に近く、
ハムスター向きのエサの一つです。
水分が多いので与え過ぎると下痢を起こすこともあります。
あくまでも少なめに、毎日のエサに1~2種類加えるとよいでしょう。
一方果物は砂漠にあまりなかったと思われますが
甘く香りもよいのでハムスターが好んで食べます。
ただし糖分が多いので少量をときどきあげたりコミュニケーションに使ってください。
いずれもハムスターには毒となって働く種類もあり
安全が確認できているものだけを与えること
野菜
あげてよいもの
ブロッコリー ニンジン キャベツ チンゲン菜
あげてはいけないもの
ジャガイモの芽と皮 ネギ類 生の豆
野草
あげてよいもの
クローバー タンポポ ハコベ ナズナ
あげてはいけないもの
ポトス チューリップ ゴムの木 アサガオ
果物
あげてよいもの
リンゴ イチゴ バナナ パイナップル
あげてはいけないもの
アボガド ビワ 桃
不足を補う栄養補助食
ときどき与えたい動物性&サプリメント
雑食性のハムスターがときどき摂取するのが、
虫やクモなど。草や種ばかりだと不足しがちな
動物性たんぱく質をきちんとえらんで摂取しているのです。
ペレットにも含まれていますが2~3日に1回ほどのペースで、
少量ずつ与えるとよいでしょう。成長期、妊娠中、出産後には必須の栄養素です。
動物性たんぱく質として与えられるのはミルワームやハムスター用のチーズ、煮干しなど。
人間用の食べ物は塩分が多すぎハムスターむきではありません。
日々のエサで不足する栄養素はサプリメントでも補給できます。
ただし、不足している栄養を見極めるのは難しく、
健康なハムスターに過剰な栄養を与えて思案す恐れも。
むやみに与えず体調不良時など獣医師と相談して使うようにしましょう。
サプリメント
整腸作用のある乳酸菌サプリメント
煮干し
塩抜きして乾燥させれば人間用も使えます。
チーズ
必ずハムスター用、小動物用のものを。
個体により好き嫌いがあるので無理に食べさせなくても構いません。
季節に合わせた世話
四季に応じて生活を変化させてきた
元来、岩石砂漠と呼ばれる荒地でくらしてきたハムスター。
そこは夏は40℃、冬は零下になる寒暖の激しい土地です。
そんな過酷な環境でハムスターは四季に応じて生活パターンを変えて順応してきました。
穴の中でくらしているのは、
地上より温度差が少ないためで秋になると
大量の食料を貯めこんで厳しい冬を乗り切ります。
このような野生のハムスターの暮らしを知ることは
日本で飼うハムスターの世話の参考にもなります。
とくに気をつけたいのは冬の室温管理。
野生とはあらゆる条件が違う飼育下で冬眠状態に入ってしまうと
体調をくずし死んでしまうこともあるので十分きをつけてください。
春:過ごしやすい季節だが急激な温度差には注意
寒暖の差が激しい季節です。
温度変化の少ない場所に置いておくなど気を付けてあげましょう。
夏:温度管理と衛生面に注意
穴の中で暑さをしのいできたハムスターは暑さが苦手です。
ハムスターの適温は20~26℃です。
まだ夏場は食べ物が傷みやすいのでこまめな掃除と交換が必要です。
水を凍らせたペットボトルをタオルで包み天井に置くと暑さが和らぎます。
秋:冬に備えて食欲増加。寒さを乗り切る準備中
厳しい冬に向けての準備をする季節。
ハムスターは冬眠中でも時折起きて食料をたべるので
野生のハムスターは冬用の食料を貯め込みます。
この行為は飼われているハムスターにもみられることがあります。
見守りつつ貯めすぎたエサの痛みには気を配ってあげましょう。
冬:10℃以上を保てるよう空調などに工夫を
野生であれば冬眠をする季節。冬眠中は体温も下がり呼吸も少なくなります。
飼育されている環境下ではこの状態になるのは大変危険です。
室温が10℃以下になると「疑似冬眠」「日内冬眠」と呼ばれる冬眠状態に入ります
必ずというわけではありませんがおそれがある以上温度管理は徹底すべきです。
とくに留守中はエアコンやペットヒーターを使って適温に保つようにしましょう。
お湯を入れたペットボトルをおく。毛布や段ボールでも保温可能です。
ハムスターを遊ばせよう
回し車や砂浴びは、ハムスター本来の過ごし方
1日に2~3㎞もの広範囲を縄張りを巡回し食料を
探して歩き回っているハムスターにとって回し車で走ることは遊びというよりも
大事な毎日の日課本来の縄張りに比べてずっと
小さなケージの中で暮らすハムスターにとって回し車は必需品です。
トンネルをくぐったり穴を掘ったりして巣をつくるハムスターにとって
本能的な行為。砂浴びも体をきれいにするための当たり前の行為です。
ハムスターにしてみれは当然の日常を過ごしている気分なのでしょうか?
ペットになって長い時間がたっても本能はしっかり残っているのです。
回し車
ケージ暮らしのハムスターには生活必需品ともいえる回し車。
ケージの外での散歩で満たされていると使わない子もいるようです。
砂浴び
体をこすりつけて汚れを取るためにする。ハムスターのお風呂タイム。
穴掘りも大好きなので深めにしてあげると喜びます。
トンネル
ハムスターにとって地面につくった巣穴は数少ない安心できる場所。
トイレットペーパーの芯などで手作りもできます。
サークルに出す
回し車で「疑似おでかけ」はできますが
広々とした場所を走りまわることができれば
こんなにうれしいことはありません。脱走には注意して!
穴掘り
地面の穴を掘るのはハムスターの本能行為。
床材を厚く入れてあげると、毎日穴を掘って過ごせます。
自然素材のおもちゃ
かじったり隠れたり好きに遊べるおもちゃがあると
かわいいしぐさが見られます。原材料のわかる安心できるものを選びましょう。
室内の安全の確認
もしもの脱走に備え室内の危険物をチェック
ハムスターは回し車を十分に使っていればケージの外に出して
遊ばせなくても構いません。とはいえ、
一緒に遊びたいのは飼い主心というものです。
手に乗せて遊んでいるとき、
またエサやりなどのときうっかり逃がしてしまうとハムスターは
ちいさく素早い上に狭い場所に入り込んでしまうので捕まえるのが大変です。
外を走り回るのは楽しいと覚えてしまうと脱走するくせがついてしまい、
中にはケージを開けて出かけてしまうハムスターもいます。
万が一の備えは万全に。
もし脱走してもハムスター危険がないように室内を確認してみましょう。
ハムスターの脱走に注意しましょう。
金網タイプの開閉が簡単なタイプだとハムスターが
器用に開けてしまうことがあります。
ナスカンなどを使ってケージの入口はしっかりロックするようにしましょう。
外に出ないように
家の外で出てしまったら一大事です。
外への出入り口をしっかチェックしましょう。
隙間い入らないように
狭い隙間が大好きなハムスター。
ちいさな体はちいさな隙間にも入れます。
は異例なように隙間をなくすか入り口をふさいでおけば安心です。
電気コードをかじらないように
もしもかじってしまうと感電することがありあます。
かじれないようにカバーなどでガードします。
カーペットにも注意
何とカーペットの下に潜り込むこともあります。
気づかず踏んでしまったら大変です。
入り込む隙間は徹底的になくしましょう。
同居動物に気を付けて
イヌやネコと仲良くする例もありますが
何をきっかけに本能スイッチが入るかわかりません。
接触は避けるのが無難です。
危険なものは片付けて
毒性のある観葉植物や虫よけ剤、水槽、薬品など
危険なものは触れられないように、置き場所は配置に注意しましょう。
老齢ハムスターの世話
平均寿命が2~3年のハムスターですから、
1年過ぎればすっかり老齢です。
目の輝きがなくなる、かみ合わせが悪くなる、毛につやがなくなり、
歩き方に力がなくなるなど老化現象が見え始めます。
体力や食欲も衰えてくるので毎日の世話も工夫してあげることが必要になります。
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- エサを見直し場合によってはぬるま湯でふやかしてから与える
- これまで以上に温度管理に注意する
- 足が弱ると床材は歩きにくいのでその兆候がみえたら床材を減らす
- 回し車を使わないようなら撤去する
など状態に合わせて気をくばってあげましょう
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平均寿命は2~3年ですがなかには5年以上生きた例もあります。
歳をとると抵抗力が落ちますので病気の兆候にはこれまで以上に気を付けます。
病気の診断書
早期発見が何より大事
もしも病気が見つかった場合病院へ行っても
目覚ましい回復が難しいことは少なく
ありません。ですからまずは病気しないこと。
適切な飼育環境を整えてストレスなく暮らせるようにします。
健康管理のコツは「治療より予防」ですから
いつもと様子が違うなという異変を見逃さないこと。
ハムスターは不調をかくしてしまうので
それを見つけるのは飼い主お観察力次第。毎日愛情を
もって接して動きや体フンなどのチェックを怠らず
ハムスターからのサインに気づいてあげられるようにして下さい。
小動物の習性として不調を隠す傾向があり
しっかり観察しないと発見がおくれてしまいます。
行動チェックリスト
ケージの中でじっとしている
寝ているのとはまた違い隅に丸まってじっとしている場合は
体調不良か疑似冬眠が考えられます。
歩き方がおかしい
足を引きずるように歩いたり地面に触れるのを
嫌がるような歩き方をしていたら骨折やねんざの可能性が。
呼吸がおかしい
お腹が波打つような呼吸をしていたり苦しそうに息をしていたら肺炎や心不全の疑いも。
食欲がない
元気なときの半分も食事を食べていないときは
内臓に不調な個所があるかも。フンのチェックを。
耳の裏を頻繁に掻いている
ニオイが臭かったり、耳の中が汚れていたら外耳炎、
耳垂れがみられたら中耳炎、内耳炎の可能性。
寝姿がいつもと違う
心臓の具合が悪く苦しいとき体温が高いとき丸まって
眠ることが出来ず座ったままうつらうつらすることがあります。
急に噛むようになった
- 体の異変を隠そうとしている
- 触られたくない個所がある
- 神経系の病気で気が荒くなっている。